視界の中心がぼやける・ゆがむ・暗くなる・欠ける、目が見えにくい（視力の低下）、色の区別がつきにくいなどの症状があればお早めに受診ください。
加齢黄斑変性症とは？
高齢の方に多く、加齢に伴って視力の中心となる黄斑部が損傷することで視界の異常が起こる疾患です。黄斑部は外からの光を受け取るために重要な役割をもっています。加齢黄斑症は進行性で初期症状は気づきにくいですが、ものが歪んで見える、中心が見づらい、視界の真ん中がグレーになってかすむなどの自覚症状があります。
早期発見の重要性
現時点では、物を見るための細胞が破壊された場合、再生はできません。そのため、早期発見により進行を抑える治療が大切です。放置しておくと失明のリスクもあるので早めに受診が必要です。
原因と治療について
加齢が原因となることが多いですが、遺伝や高血圧、生活習慣（喫煙・肥満など）も発症に影響を与えると考えられています。
萎縮型：網膜色素上皮の萎縮によって、網膜が障害されている状態です。加齢黄斑変性の中では比較的よく見られ、症状がゆっくりと進行するのが特徴です。
滲出型：眼球内の毛細血管の働きが悪くなることによって、結膜に新し い血管が生じることがあります。この血管内で出血が起こり網膜下に漏れ出ることによって黄斑部を障害する状態です。症状が急激に進行することがあります。
治療：定期的な診査・検査によって経過観察を行い、適宜薬の使用による症状の緩和が主な方法になります。
滲出型の加齢黄斑変性は症状の進行度合いに応じて「硝子体内注射」「網膜光凝固術」「硝子体手術」を行います。